2016年6月21日修理録(11)2月にお預かりした旺祥寺(おうしょうじ)焼きのお抹茶碗です。割れと欠けの欠損がありました。モスグリーンのような色合いで、金・銀どちらでも合いそうでしたが、今回は金で仕上げています。金を施すと、ぐっと華やかな印象に。 もともと、「金継ぎ」はお茶の世界で親しまれてきました。漆...
2016年6月16日修理録(8)松代焼お湯呑(松代焼)の割れを継ぎました。破片は全部で9片。欠片の残っていない部分は錆漆(砥粉と漆を混ぜたパテ状のもの)で充填しました。 破片が多い分、修理の手応えもちがいます。パズルのように黙々と組み立てていく工程では無心に。マスキングテープで固定し、約1ヶ月かけて接着部分の漆...
2016年3月28日修理録(5)昨年12月にお預かりした唐津の徳利と小湯呑みの修理が終わりました。 日本酒がお好きなご夫婦の徳利、また晩酌でたくさん使っていただけますように。 おふたりはいつも静かに楽しそうな雰囲気で、「こんな夫婦でありたい」とお会いするたびに思います。...
2015年10月12日修理録(1)お預かりしていた急須をお返ししました。 小さい欠けのパーツをとっておいてくださったので、麦漆(小麦粉と漆を練り合わせたもの)を使って接着しました。仕上げはマットな金消粉で。こっくりした深い茶色に、金がよいアクセントになりました。...