2017年1月24日修理録(40)濃紺色が美しいプレート。縁が2ヶ所割れていました。破片も残っていたので、麦漆(むぎうるし:漆と小麦粉を混ぜたもの。のりの役目を果たします)で接着し、銀で化粧をほどこしました。銀は時間がたつにつれ少しくすんできますが、それがまた他にはない味わいになります。いぶし銀の色合いも、...
2017年1月10日修理録(36)磁器のジョウゴをお直ししました。今回は銀仕上げに。ブルーの印字とよくなじみました。 化粧には「丸粉(まるふん)」という種類の銀粉を使いました。下地の漆が乾ききる前に粉を蒔き、その上から薄めた漆を染み込ませ、磨いて仕上げます。蒔きっぱなしの「消粉(けしふん)」とちがい、磨耗に...
2016年12月8日修理録(21)福岡の小石原焼です。8片の割れを継ぎました。仕上げは銀で。 実際に窯元を訪ねることも多いという焼き物好きのご夫婦からお預かりしました。晩酌で活用していただけているでしょうか。 銀は時間が経つにつれ、しだいにいぶし銀のような色合いに変化していきます。そんな経年変化もあじわって...
2016年12月4日修理録(19)ときどき「『金継ぎ』はなんて読むんですか?」と聞かれます。なじみがないと迷いますね。これは「きんつぎ」と読みます。「かなつぎ」「かねつぎ」と読まれてしまうこともありますが・・・。うーん、訂正したほうがいいんでしょうか。「まちがいではない?」と思って、いつもつっこめません。...